定価1,575円(税込):207ページ
新風舎:田中琢郎著
本書は絶版です。代わりに「航空安全マネジメント入門」をお求めください。
元日本航空キャプテンの著者が現場での実体験に基づいてヒューマンファクターを考察する好著です。現場を知り尽くしたプロの言葉には有無を言わさない説得力があります。
現状をより安全な交通環境に改善すべく、航空安全対策を車の運転と対比させながら悲痛な現場の声で指摘する!
【ヒューマンファクターの定義】連邦航空局において、ヒューマンファクターとは、安全で快適な、かつ効果的な人間能力の発揮をめざし、人間本来の素質、才能、心身の限界などを学際的に研究、収集し、得られた知識を器財、装置、組織、施設、手順、業務、環境、トレーニング、職員の人事、及びその管理に活用する事を言う
【後を絶たない交通事故の発生】
JR福知山線事故・続発した航空交通トラブル・整備は万全か・連発する玉突き事故(恐怖のクシャミ)
【複雑化のもたらすもの】
ハイテク機の安定性増強システム・無人機(UAV)の開発・運航を取り巻くNCO(ネットワーク線トリックオペレーション)・増大する一方の複雑性・原油高騰と電気自動車・フラットパネルの功罪
【原因不明のままの事故防止対策】
ヒューマンファクターが原因?・退化する状況認識力(警戒心の消滅)・ルールを守れない環境・大韓航空ケース・持て余す膨大なエネルギー
【免許試験制度の誤解】
技術教育訓練の偏重・SBOが導入された・CRMはマニュアル主義のつまづきか・指揮官不在・英語も構造知識も・遅れすぎたAQP
【では、どうするか】
意識改革(償えない過失)・信賞必罰と率先垂範・ヒューマンファクターの導入・センスメーキング(直感的全体把握)・エアマンシップ
【後書き】国立がんセンターでの大手術・自分にとって最後の課題「ハイテク機の操縦性と安定性」・定年退職・ヒューマンファクターに関する講演・現場に身を置くパイロットの観点からのヒューマンファクター考察を本著にしたためるに至った経緯、など
【著者プロフィール】1944年東京生まれ・主要搭乗機P2V-7・1963年海上自衛隊第12期航空学生・1972年日本航空入社・乗務機種DC-8、DC-10・南カリフォルニア大学安全工学、航空機事故調査コース履修・日本航空機長昇格・運航技術部試験飛行室調査役・SAE S-7 Committee Vote Memberへノミネーション・ボーイング747-400へ機種変更・技術研究所課長機種選定担当・技術研究所次長、ヒューマンファクターグループ長・SAE S-7 Committee Consultant Memberへノミネーション・747-400運航乗員部長付・指揮機長・日本航空退社(総飛行時間:17108時間)・エビエーションコンサルタント開業・SAE S-7 Committee Consultantも継続し現在に至る
|