全日本空輸(株)オペレーション統括本部航務(羽田空港内)・村山義夫 著
成山堂書店:3,570円(税別)
A5判 244頁
航空機の安全運航に必要な、航法・法規・性能・気象・通信・飛行計画の基礎的な知識を網羅。図表を多様したわかりやすい内容。
運輸事業の一端を担う運航管理業務は、航空法で定められた運航管理者によって実施されている。交通機関は常に自然界の気象の影響を受けて作業を行っている。
航空機の運航とは、乗務員が乗り込んで地球上の二点間を上空の空気を利用して移動させる事業をいう。従って、飛行には空気の流れ(風)や雪、霧、雨等の自然現象が影響している。そのような自然環境の中で機上と地上の無線機器や地上施設等を利用して、安全に飛行しなければならない。さらに営利企業である立場から、有償荷客の収容率を上げるとともに、飛行機の稼動を効率的に運用することが重要である。これらの全体のマネジメントを運航管理という。
航空機の性能の向上、滑走路の拡張とグルーピング化、ターミナルの拡大、旅客の増加、貨物の増大、国内・国際航空路線の拡大と増便等、航空輸送事業の発展は続いている。将来的にも産業規模の拡大の可能性は十分考えられる。
航空行政の規制緩和が進み、低運賃化、快適性の追求等、旅客のニーズにマッチしたサービス合戦が激化するであろう。このような情勢の中で、いかに事業が展開しようとも飛行管理上、安全性を重要な基調として、経済性、快適性、定時制を同時に考慮していく姿勢が必要と考えられる。
本書は運航管理業務の遂行上必要とされる知識の概要をまとめたものである。
(1)航法
(2)航空法
(3)性能
(4)飛行計画
(5)航空気象
(6)通信
(7)航空機監視・援助
(8)運航支援
(9)飛行実施計画
(10)飛行の実施
(11)安全
(12)航空輸送情勢
【その他】参考文献・索引
|