イカロス出版:神田好武著 256ページ:1,749円(税込み)
2010年2月
日本の航空100年記念出版
不滅の全日空25,000時間機長の記録
全日空のモヒカン・ジェットが復活した!
そして不朽の名著も帰ってきた!
(本書は昭和52年2月に(株)航空新聞社から刊行された新書「こっくぴっと」の増補改訂版です)
全日空機長の一代記
昭和52年に「こっくぴっと」の書名で発刊、4刷25,000部を販売した空のベストセラーのハードカバー増補改訂版。
昭和10年代の日本の旅客機の草創期から第二世代のジェットといわれたボーイング727まで、数多くの旅客機を操縦した、神田パイロットのユーモアにあふれる飛行日誌です。
草創期の旅客機から第二世代のジェット旅客機まで、あしかけ40年に及ぶパイロット生活のエピソードを、ユーモアあふれる軽妙な筆致で綴る、大空の一代記。
【第1章 離陸篇 】
あんなもの、まやかしだよ
運命の新聞切り抜き
多摩川園で恐怖の初飛行
キビ団子、一手引き受け
札幌の赤い灯、青い灯
消えた日本海
8ヶ月で機長に昇進
今日の機長は誰だね!
【第2章 上昇篇 】
降りるに降りられぬワケ
トライスターより大きい3型
飛行機は正直なもの
3型がまっぷたつ
あわやカフェで戦死
慰安部隊からアヘンまで
なぜ自国機を爆撃する!
司令官おきざりの記
白目をむきだす水平儀
白衣の天使に熱を上げる
【第3章 急降下篇】
全天をおおったソ連機の群れ
網をあみ続けた1年半
ヤミ屋からガードマンへ
ヘリコプターって何だ?
【第4章 再離陸篇 】
ほれ、どこへ行くんだ!
ビラ吹雪が露払い
ストップ、そしてバック
滞在費がもったいない!
月間飛行、160時間
地上で迷子になったヘロン
酔っぱらったヘロン
史上稀にみる珍飛行
【第5章 水平飛行篇】
飛び込みセールスの荒技
3型とスチュワーデスの闘い
地獄の責め苦、ホールディング
気むずかしい3型がよろめく時
雪が嫌いになった日
バックオーライ!!
あれが日航機でございます
俺、やっぱり帰る!
足が床にめりこむ!
シワシワのバイカウント
錯覚を誘うシステムとは?
やや!!グライダーですか
健康なのに手術されたフレンド
【第6章 着陸篇】
いきなり機長席に
クセのあったトライデント
東京/大阪27分のからくり
コクピットとの惜別
【第7章 コクピット余聞】
機長にもランクがある
一味ちがうジェットの操縦
パイロットとスチュワーデス
潜水艦になった飛行機
不死身の名物パイロット
一枚の表彰状
シミュレーター・パイロット
慣れるとゲタになるか
イジの次は成人病だゾ!
機内アナウンスのあれこれ
酒とタバコとパイロット
コ・パイのままでいいのさ
限りなく地獄に近い天国
チェック、チェック、またチェック
東京/福岡今昔物語
【著者略歴】
大正5年大分生まれ
昭和11年所沢陸軍飛行学校を逓信省委託操縦学生一六期生として卒業
日本航空輸送(のち大日本航空)を経て中華航空に入社
戦後は昭和27年に日本ヘリコプター輸送(全日本空輸の前身)に入社
昭和50年退職後、監査役として56年まで在籍
昭和37年、運輸大臣表彰
昭和43年には我が国航空史上3人目の20000時間飛行記録を達成
昭和46年には黄綬褒章を受章
昭和50年5月27日には現役パイロットを退いたが、飛行時間は24763時間12分に達した。これは当時の日本における最長飛行時間記録であった。コクピットに2年9ヶ月間座り続け、地球を326周した計算になる。
この間乗りこなした航空機はサルムソンからボーイング727まで20機種に及ぶ。
平成19年に(財)日本航空協会の「航空亀齢賞」を受賞。これは航空界に功労があって、90歳に達した人に贈られる賞である。
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