西村博文著:鳳文書林
定価5,400円 (税込み) 220頁・2014年4月
本書はドクターヘリ、防災・消防ヘリの運航に直接関わっておられる方はもちろんですが、キャビンクルーとして日常的にヘリに搭乗しておられる方にも役立つ内容となっております。現在、機長として防災消防航空隊で勤務されている筆者ならではの、現場に則した具体的で詳細な解説は、多くの方にとって有益なものと思います。
【対象】
(1)新規ドクターヘリまたは航空隊パイロット、キャビンクルーに対する医療搬送・災害対応の具体的な教育を行いたい方
(2)ドクターヘリ、航空隊のパイロット、キャビンクルーで、さらに安全に対する基本を再確認したい方
(3)現在航空隊に在籍しているが災害出動が少ないために、どういうことに気をつけて災害対応を行うと良いのか考えたい方
(4)今後、防災・消防ヘリ、ドクターヘリ等の医療・救助ヘリ関係の仕事に就きたい方
(5)医療・救助ヘリなどが機内ではどのようなことを行っているのか知りたい方
【目次】
第1章:運航するにあたって
第2章:災害対応について
はじめに
救急:一般・事前準備・離陸・ドクターピックアップのための場外、構造物への進入、着陸・医師の登場・ドクターピックアップ後の離陸・風の見方について・傷病者収容のための着陸・傷病者収容までの地上待機・強い揺れが想定される場所・隊員の注意すべき事項・所持品の扱い・搬送拒否について・傷病者搬入後の離陸・搬送中・搬送先着陸前・搬送先着陸後・各隊員の役割分担の確認・帰隊後・ミッションを行う上での注意すべき民間と公共機関の大きな考え方の違い
山岳救助:一般・平常時の事前準備・情報収集・作戦立案・気象情報の確認・離陸・現着・捜索・障害物に対する考え方・山岳の特殊な場合等での捜索・捜索活動中・発見・救助の開始・隊員およびホイスト投入時の注意・ダウンウォッシュによる影響・傾斜地が近い場合・傾斜地に囲まれた場所・低空搭乗・静電気及び磁場・救助作業活動中・収容後・帰隊後
水難救助:はじめに・水難捜索の特徴・河川と海上の違い・海上保安庁と消防機関の管轄区域・河川での捜索・海上での捜索・疑わしきものの発見・要救助者の発見・救助の実施・収容後・帰隊後・取り残しの救助・情報収集、作戦立案・気象情報の確認・捜索方法・水上でのホバリング・活動の注意点
火災消火:一般・出動前の判断・燃料及び機体重量の判断・離陸・現場到着と判断・バケツの組み立て、吸水のための着陸・空中散水の有効な実施場所・散水の衝撃・散水事・散水後
第3章:災害対応飛行訓練
はじめに
捜索に係わる基本訓練(パイロット用):一般・等高度飛行(地上目標中心)・等速度飛行・水平直線飛行・飛行幅の設定・低速周回飛行(重重量状態を想定した基本訓練)・レージエイト(運航に不可欠なPターンを習得するための基礎訓練)・旋回・線状障害物超え・定型地区捜索
捜索に係わる応用訓練(パイロット用・キャビンクルー用):一般・不整地の捜索飛行・障害物付近の捜索・高圧線付近の捜索・渓谷、谷津での飛行・斜面捜索
場外離着陸(パイロット用):一般・障害物間の発着・プラットフォーム上の離着陸・斜面離着陸・谷間に設置された離着陸場・山岳における離着陸・雪上離着陸・テールローターに定置法
ミラー(パイロット用):一般・ミラーを使った修正要領・ミラーでのホバリング操作
散水バケット(パイロット用・キャビンクルー用):一般・組み立て・ホバリング移動・張り合わせ・給水作業・離陸・散水・着陸
ファイアーアタッカー(パイロット用・キャビンクルー用):一般・吸水管の装着(自吸水時)・給水(地上隊から)・離陸・吸水(自吸水)・吸水後の離昇・散水・着陸
物資輸送(パイロット用・キャビンクルー用):一般・概要・消防防災活動で想定される輸送作業時の副資材について・パイロットの心構え・準備・飛行要領・離昇操作・上昇飛行・水平飛行・アプローチ・ホバリングへの移行・荷物の切り離し方・荷物切り離し後の離脱方法・帰投飛行・長台(長い台付きワイヤー)を使用する物輸飛行・横風進入・追風進入・転送及び回収・緊急対応
編隊飛行(パイロット用・キャビンクルー用):一般・操縦上の注意・飛行要領・編隊飛行操縦に関する留意事項・基本隊形・編隊の組み立て・編隊からの離脱・離脱事の処置・飛行前にリーダー機が実施すべき事項
リペリング、ホイスト(パイロット用・キャビンクルー用):一般・搭乗接近・離陸・離陸上昇・ダウンウインド・ベース・ファイナル・ホバリング移行・ホバリング中・離脱・着陸・エンジン停止・全体的な注意点
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